1.会計基準
現在、未曾有の経済危機に陥っておりますが、その中で数年前より日本でも義務化されてきた「時価会計制度」について。
アメリカがこの会計制度を導入し、他国にも半ば強制的に使用を求めてきました。それにより当時のバブル後遺症の残る日本企業はこの時価会計のおかげで倒産レッテルを張られ、潰された会社を覚えています。
しかし、今になって時価会計が「間違っていた」と方向転換の話をしております。方向転換はよいですが、時価会計のせいで潰れた会社や職を失った人たちの時間は戻りません。
2.一人っ子政策
お隣の中国では人口増加が激しいために一人っ子政策を打ち出し、実行しております。昨年、四川大地震により多くの人たちが亡くなりました。ある地域では学校だけ崩壊し、周りの家はそんなに損傷を受けなかった、このような状況もあり子供を失った親が大勢おり、一人っ子政策のために子無しとなってしまったのです。四川は農村地帯で、家族を養っていくのに親から子へ仕事のバトンタッチによって成り立っている家族が多いようです。農村地帯ということもあり、社会保障もあまり整備されておらず、老後を考えて40代前後の母親は子供を作るかどうかを真剣に今、考えているという話を聞きました。
政府は一人っ子政策を民衆に求めますが、いざとなったら政府は何もしてくれない。
2つの話から何を考えたいかというと、まずはロジックミス(想定外)となっている点がシステムと似ている。時価会計では右肩上がりの時は恩恵を凄く受けるが、いざ傾くと一気に底まで落ちてしまうこと。また、一人っ子政策で子供が大勢亡くなることが起きるとは、システムを考えた当初は思いもよらなかったでしょう。
想定していれば少しは違う流れになったと思いますが、どちらも後手後手に回り、解決方法は簡単には見つかりませんし、失った時間は帰っては来ません。
横道にそれるが、時価会計導入はバブルが弾けた日本で施行してみて右肩下がりになった時に苦い経験をしているのだからアメリカに対して「おたくも右肩上がりだからいいけど、下がり始めたら大変なことになりますよ」と逆に警報を鳴らして国を挙げて反対出来ていればとも思うが・・・当時の状況を考えると言えないかぁ
自分の道は自分で考えて進まねばならないと改めて思い、世の中のシステムも奥が深いなぁとシミジミ思いふけった。